Mussel Docking World

発汗、発光の末、発酵!をモットーに、音楽的な活動をする二人組、Mussel Docking (マッスル・ドッキング)のブログです。

夏と花火と私の死体

乙一氏のデビュー作として誉れ高い中編小説を読んだ。死体である「わたし」に語らせる斬新な手法は、確かに「読ませる」。しかし最初から最後まで付きまとったのは、神の視点なのか何なのか、非常に不定な感じの語り部の視点と感情であった。また、間一髪でバレずに済むということの繰り返しにもやや辟易。だが中編ないし掌編、短編のこの長さ、このサイズであればギリギリオーケーとも思えた。少なくとも最も重要なのは(文句ばかりを書き連ねてしまいましたが)読んでいる短い時間、その強い引力でずっとひきつけられていた事実であり、ハードカヴァー版で所持している小豆色、早稲田色の本(題目は忘れた)を読みたい気分も少々アップしていることは、ま、どうでもいいことDa.Yo.Ne!