Mussel Docking World

発汗、発光の末、発酵!をモットーに、音楽的な活動をする二人組、Mussel Docking (マッスル・ドッキング)のブログです。

関わらずを得なくなる(公共的なsomethingに!)

筆者は市川市に住んでいるのですが、4月以降、路面に貼りつけられた“未来の楽しい市民生活 「グー・チョキ・パー」で始めよう”のポスターと言えば良いのか何と呼んでよいのか、無知なので存じ上げないのですが、塗料を直接車道あるいは歩道に吹き付けているような感じのもの・・・、伝わりづらくて申し訳ないのですが、写真はこれです


(一例です)


このようなマナー条例のキャッチコピー的な標語とイラストが、近所の路面に多量発生したのです*1

市川市のウェブサイトのうち関連するページはこちら。

http://www.city.ichikawa.lg.jp/res03/1111000016.html
http://www.city.ichikawa.lg.jp/res03/index2.html
http://www.city.ichikawa.lg.jp/res03/1111000010.html



行く道、行く道、歩道およびセンターラインのないような片側1車線の車道のいたるところに「これ」があるので、さすがに気になり、色々と考えるようになりました。

http://d.hatena.ne.jp/mussel/20100717/1279338253
で挙げたものを再掲します。

  • 犬のふんの放置にたいする過料徴収は、犬のふんを放置した瞬間や直後に当事者を発見した場合にのみ可能なのでは?
  • 改正市民マナー条例スタート後、それぞれのルール違反が何件発覚し、何件に対して過料を徴収したという結果の明示はありうるのだろうか?
  • “未来の楽しい市民生活 「グー・チョキ・パー」で始めよう”のイラスト入り路面ポスター(?)がいたるところに多量に貼り付けられているが、少々過激な言葉で、しかし素直な気持ちを表明するならば、これ自体が「マナー違反」ではなかろうか?
  • 上記の路面貼りつけポスター(?)は風雨にさらされてはがれ色あせ始めているが、そのメインテナンス(保守)については何かルールが決められているのだろうか?どこに何部貼られていて何枚がダメになった、などの管理は・・・・

というような疑問が生じ(てい)ます。

経済成長が右肩上がりを約束されていた時代、勤め人も専業主婦も日々忙しく、でも所得は年々上がっていくことに確信を持つことのできていた時代には、

「公共的なことはお役所にお任せするよ!税金は支払うからあとはやっておいて、特に関与はしないからさ!それに

仕事、家事、日常のあれやこれやで忙しくてとても公共のことにまで気をまわしていられないんだよね」

といったような考えを勤め人も専業主婦も持っていたのかもしれません。官民での分業がうまくいっていた、少なくとも見た目の上では、ということが言えるでしょう。いや、全然そんなことはない、見た目の上でもそりゃもうひどいもので全然うまくなんていっていなかったよ民間と国や自治体の分業というのはね、というご意見もありそうです(ので仔細を無知な筆者に教えてくださる人は大歓迎です)。

差し当たり、

  • 経済成長右肩上がりの時代、世帯所得は年々良くなっていくことに概ね確信が持たれていた
  • そのような条件下では役所に対して、収めた税金を使って仕事しておいてね、お任せするよ、という意識があった

ということを前提にして、さて、今、失われた10年だか15年の間に色んなものが失われたと巷で言われていますけれども、そんな明るく楽しいとは呼べないような時代を経て、今なおその時代の真っただ中なのかどうかはわかりませんが、少なくとも、

  • 経済成長右肩上がりではない時代、世帯所得はが々良くなっていくことに対して疑念が持たれている

という状況に変わっていると思います。
と、なると、これまで納税して、そのお金をどう使おうが構わないという意識だった人たちも、

  • 毎日終電まで働いても最近導入された裁量労働制とやらで残業代が出るわけでもなく、毎年給与が上がるとは必ずしも言えない
  • そんな状況下で税金が高くなるというのはかなり「キツい」こと、可処分所得の向上は困難なんだ
  • 血税という語はやや大げさな感じもするけど、場合によっては血を吐きながら働いて得たお金の一部を納税しているってこともあるだろうし、そんな税金なんだからちゃんと使ってほしい
  • ちゃんと使わないんだったら返してほしいよ!

という考えにおのずと変わる、あるいはもう変わっているかもしれませんね。

まァ、少なくとも筆者はそのような考え方になりました。
上述した、路面に多量に貼られたマナー条例を知らしめる塗料ポスター(?)“未来の楽しい市民生活 「グー・チョキ・パー」で始めよう”を毎日毎日見るにつけ、そんな思いにいたりました。

  • そもそも市川市民ってそんなにマナー悪かったっけ?

と思い、この条例の改正に至る経緯を少しだけ市川市のウェブサイトで見たことがあります。以前に。
すると、市民の声が掲載されており、そこには喫煙マナーやポイ捨てについて不満の意見が列挙されていたのです。
が、これは恐らく不満を募った、あるいは不満を持つ人が自主的に意見を投じたものでありましょう。
無論、そのような声に耳を傾けることは大事なことです。
ここは難しいところでしょう、例えば全市民の10%が市民あるいは市内で勤務する人なども含めた市内の人のマナーに不満を有しているとして90%は無関心か不満がないという層だった場合、10%しか関心のある人がいないから対応はしなくてよい、ということが言いきれるかといえば、その限りではないでしょう。
まァ、これは他の事項についても全く同様のことで、意思決定が難しいんですよね。
(誰がどのような経緯を経て決めているのか、という中学校の社会の知識さえもない筆者なのでした)

今、上記について市川市のページにアクセスしてみました。
市川市には「パブリックコメント制度」というものがあるようです。

市川市パブリックコメント制度に関する考え方」
http://www.city.ichikawa.chiba.jp/net/kikaku/pabu/pdf/ichikawapabu2.pdf

長くなりました。
話がいかにも半端な感じになりましたが、このへんで。
よい3連休の中日をお過ごしください。

*1:なお、同時期、いや、1カ月後くらいですが、5月以降我が家のベランダの水を張った桶の中ではメダカが多量発生しています、産卵・孵化のシーズンなので