Mussel Docking World

発汗、発光の末、発酵!をモットーに、音楽的な活動をする二人組、Mussel Docking (マッスル・ドッキング)のブログです。

広告収入減少とラジオ番組の危機

テレビ、ラジオは、視聴者・聴取者は配信者・製作者にお金を払うことなく、電気代や機器代などを負担するだけで視聴・聴取できる仕組みです。現在のところ。
最近ではペイ・パー・ヴューなる課金方式の放送もありますが、多くの番組は無料で見られる聴けるものです。
じゃぁ番組制作費はどこから出ているのか?
それは見る人・聴く人にメッセージを届けたい企業や組織が、お金を払うから広告を出させてもらう、そのお金が放送局の収入になっています。
他にも収入源はありますが基本はこれ、広告収入になります。
しかしこの収益モデルに陰りが見えており、ずいぶん前からテレビのCMに登場する企業は、かつての誰もが知っている大企業、優良なイメージを持たれているような企業から、そうではない企業へと確実にシフトしている感があります。印象ですが。
企業側がマス広告は莫大なお金がかかるわりに効果が少ない、届けたい人にメッセージが届かないと判断し、マス広告費を減らし始めており、番組の広告枠が値崩れし、かつてはCMを出せなかったような企業などが登場。乱暴に言えば。
テレビ、ラジオ、そして新聞と雑誌、合わせて4つのマスメディア、4マスなどと言いますが、4マス広告の持つ力が明らかに減退しています。
インターネットと携帯電話の爆発的な普及、それに伴うライフスタイルの変化など、広告力減退の理由は諸々ありましょう。
が、そうなると広告収入で成り立っているテレビやラジオの番組は存続が難しくなります。
実際にこの春は特にラジオの名番組終了が目立ちました。

参考情報:伊集院光氏が相次ぐラジオ番組終了について自身のラジオ番組内で語った内容
http://anond.hatelabo.jp/20090305090738

さて。。。。

TBSラジオで放送中の番組『文化系トークラジオLife』は、パーソナリティのチャーリーこと鈴木謙介氏を中心に、各回のテーマに合わせて招いたゲスト数名が議論をする番組で、放送日は不定期で概ね月に1回、日曜日の深夜に生放送されています。
リスナーから届くメールなどのメッセージから判断すると、リスナーの多くは20代〜30代の男性で、サブカルチャーに興味があり、政治や社会問題にも興味がある、インテリっぽい感じ、そんな印象ですが、女声や中学生などのリスナーからの声も紹介されるので、「20代30代サブカル好きオタク系インテリラジオ」と言い切るのはちょっと乱暴Ka.Mo.Ne!


2008年以降のテーマ一覧をWEBサイトより転載します。

2009/04/26「先輩・後輩のリアル」
2009/03/29「Life存続サミット」
2009/02/22「草食系男子の本懐」
2009/02/15「〜『就活』で何を学ぶか〜」
2009/01/25「未知との遭遇
2009/01/17「2009年のチェ・ゲバラ
2008/12/28「文化系大忘年会2008」
2008/11/30「第2ロスジェネ?〜新・就職氷河期の生き方」
2008/10/26「ぼくたちの失敗学」
2008/09/28「経済成長」
2008/08/10「地方を考える」
2008/07/20「方法としての体育会系」
2008/06/22「秋葉原無差別殺傷事件
2008/05/11「雑誌」
2008/04/27「表現する人・したい人」
2008/03/09「自分探し」
2008/03/06「サブカル・ニッポンの新自由主義」(公開録音)
2008/03/03「池袋とセゾン文化」(公開録音)
2008/02/28「恋と三十路と文化系」(公開録音)
2008/02/10「愛の告白」
2008/01/27「親子関係」

聴いたことがない人でもここ1年半程の間に取り上げられたテーマを見て、ラジオあるいはポッドキャスト*1の内容を少しは想像できるかもしれませんね。
また、これもWEBサイトからの転載になりますが、サブ・パーソナリティとして頻繁に出演されているメンバーは以下の通りです(敬称略)。

仲俣暁生(フリー編集者・文芸評論家)
佐々木敦(HEADZ代表・批評家)
柳瀬博一(日経ビジネスオンラインプロデューサー)
斎藤哲也(サイトー商会)(編集者・ライター)
森山裕之(編集者)
津田大介(IT・音楽ジャーナリスト)

このLifeという番組はこの春に打ち切られることはなく、とりあえずは一安心、しかしそうは言っても数々の番組終了という事態は対岸の火事ではない、明日は我が身かも知れぬとの思いが制作者、出演者にあり、
「Life存続サミット」(趣旨は下記リンク先ご参照)
http://www.tbsradio.jp/life/2009/03/2009329life.html
と題した放送が、少し前にありました。

で、どうすりゃいいと思う?今後存続していくにはさぁ・・・という番組からの声をキャッチしたリスナーが、こうすりゃいいじゃん!という案を番組に届けた、それは配信されているポッドキャストで聴くこともでき、また、その断片はWEBサイト上でも読めます。
また番組内で紹介できなかった「こうすりゃいいじゃん!」は放送後にWEBサイトに掲載されましたが、そのうちの1つは、私、福田十二指腸が思いつきで書きなぐった文章なので興味津々なドッ子ちゃん*2は御一読をば。

*1:日曜深夜生放送という番組の性質上ポッドキャスト・リスナーの数がラジオ・リスナーよりも多い可能性があります。この番組に限らず、放送時にラジオを聴くメリットよりも好きな時に、例えば移動中の電車の中でポッドキャストを聴くメリットの方が、多くのリスナーのライフ・スタイルに合っているのではないかと思います。ま、仮説ですけどね。

*2:マスドっ子ちゃんの意。