Mussel Docking World

発汗、発光の末、発酵!をモットーに、音楽的な活動をする二人組、Mussel Docking (マッスル・ドッキング)のブログです。

大槻ケンヂ氏にまつわるエトセトラ

先日、村上春樹氏の最新作(短編集)である「女のいない男たち」を購入しました。

女のいない男たち

女のいない男たち

文藝春秋の連続する3号程度、昨年末あたりからだったと思いますが、氏が短編を発表していたので、小生、珍しく文藝春秋を購入し、いくつかの作品を読みました。
ということで、「多崎つくる」や「1Q84」を購入した時のように、まっさらな新作というわけではなかったのが今回の短編集、従って、テンションはさほど高まらず、よtって購入直後から読みふける、というほどのモティヴェイションも生起しませんでした。

これと同時に買った本、「FOK46 突如40代でギター弾き語りを始めたらばの記」大槻ケンヂ著を先に読み始めた次第。

読めば、40代半ばとなったオーケンが、同級生の死に対峙したことを機に、ギターを始める、さて、一体どうなることやら・・・というようなエッセイ。
そして氏が冒頭で述べるように、幾分、私小説的な香りも立ち上ってくる作品です。

いつもの通り、というほど最近氏のエッセイを読んでいるわけではないのですが、氏のエッセイに多くみられる、とほほな笑いがいたるところで生まれるのはもちろん、傑作「のほほん雑記帳」の解説で水道橋博士が書いているように、笑えて、そして少し泣けるという性質は変わらぬまま。

のほほん雑記帳(のおと) (角川文庫)

のほほん雑記帳(のおと) (角川文庫)

その解説で博士氏が述べたことでもありますが、オーケン中島らも氏のエッセイを称する際に、笑えて、少し泣ける、というその性質を、オーケンの文章も有しているのですが、新作「FOK46」でもそれは完全に保たれており(ただしそれは決して強化されているわけではない!)、前と変わらぬオーケン・ワールドに、読んでいてひりひりと胸が痛む感じもありつつ、安心するところもありました。
本家、らも氏のエッセイをほとんど読んでこなかった小生ですが、オーケンにとってのらも氏の文章は、小生にとってのオーケンの文章かもしれません。

ところで、荻上チキsession22というTBSラジオの番組では、出演した常見陽平氏や海猫沢めろん氏が、心の師としてオーケンを挙げていました。
そんなオーケンは、亡くなった佐久間正英氏のある発言から、「歌いたくない歌を無理に歌う必要なんてない」というメッセージを感じ取った、と、同番組内で語っていました。

オーケンについての個人的な思い出は多くはありませんが、いくつかあるので今思い出すままに書いてみます。

  • ニッポン放送の番組、「デーモン・オーケンのラジオ巌流島」の番組本が発売される際に井上揚水氏に帯コメントをもらう、ということになり、その帯の顔写真の脇には(井上揚水、ではなく)「クワガタ」と書かれていた。リスナー公募によるもの。
  • 小生が筋肉少女帯の「日本印度化計画」がAMラジオで流れたものを録音したテープ(エアチェックと呼んでも差し支えないだろう)を所持していることが中学校の音楽好きの同級生に知れ渡り、「持ってるの?」と聞かれた。
  • 小生が筋肉少女帯を初めて認知したのは、「爆風スランプのお店」なるテレヴィ番組にゲストで登場した筋少を見たときであり、「元祖高木ブー伝説」の前に「これでいいのだ」という曲を見た(聴いた)。
  • 上記、「のほほん雑記帳」は小生の心の友からの奨めで読んだものである。
  • 友人が所持していた、空手バカボンのアルバム(CD、オーケンが参加)を借りていたが、それを禁断の「又貸し」してしまった。なお、借りたのも貸したのも同じマンションの住人である。貸した友人(正確には友人の弟)が、マンションの夏祭りにてそのCDを流したという事件があった。

こんなところでしょうか。

※追記
Wikipediaの「デーモン・オーケンのラジオ巌流島」の項を調べると、以下のような記述がありました。上記は記憶をたよりに書いたのですが、下の引用の方が正確性が高いと思われます。

陽水の芸名を探せ
木曜日放送。井上陽水が突然本番組に「新しい芸名が欲しい」と言い出して来た、といわれることから始まったコーナーで、陽水の目撃談(ネタ)とともに新芸名を募集していた。陽水自身から「田所純一郎でどうか」という旨のFAXが届いたこともあったが、原則として「巌流島島民が考案した芸名から選ぶ」ということだったためこれは却下。1993年6月に陽水がゲスト出演したのち、同年8月の「ライブ巌流島」の会場で最終候補5作品の中から陽水自身が「クワガタ」を選び、「井上クワガタ」を、デーモンが「くわがた陽水」と言ったことから「くわがた陽水」に決定。本コーナー完結の運びとなった。この「くわがた陽水」は大槻が出演していたテレビ東京の「モグラネグラ」に陽水が出演したときに使われた。

引用元
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%AA%E5%B7%8C%E6%B5%81%E5%B3%B6