Mussel Docking World

発汗、発光の末、発酵!をモットーに、音楽的な活動をする二人組、Mussel Docking (マッスル・ドッキング)のブログです。

忙しさは罪。〜時代は変わり、お任せ方式では済まなくなった。

『忙しさは罪。〜時代は変わり、お任せ方式では済まなくなった。』

福田十二指腸、筆

政治に関心があるよ!という人の言う政治とは恐らく国政なのではあるまいか。
自治体行政に関心がある人の方が少ないのではあるまいか。
新聞の紙面では地域面、テレビでは地方局。
ネットでも主たるアクセス先は地域性希薄な全国ないし世界共通の大きな問題やトピックを扱うところ。
自分が住み生活をしている場であるその地域、その自治体の活動、どんな政治家がどのような活動をして地域の課題に対してどんな議論の末に何が決まりどのような法律が作られて、この地域はどのように変わろうとしているか。
そんなこと考えてもみなかったぜ。
しかしねぇ、かつてなら色々な理由で地域の政治に関心を持たないことを正当化できただろう、けれどもね。

たとエヴァこんな風にして。

毎日仕事で忙しいからそもそも地域のことに目を向ける余裕がないし、今まで地元のこと、地元の将来のことを考えなくても特に問題なく生きてくることができたし、税金払うからそのお金で色々工夫してお役所の皆さん、政治家さん、頑張ってくださいね。
ところが、地域のことに目を向けざる現実が実はすぐそこにあることにお気づきだろうか?
かつてならば給与は右肩上がりで、1つの会社に居続ければ昇進をしたし、忙しくて市議会の選挙なんぞに行かずとも上述のように

税金払うから後は夜露死苦[機械犬(ワンワン)]。

というスタンスで何ら問題がなかった、少なくともそう思われたんだ。
けれども今の時代、最早給料は右肩上がりではなく、そんな中で増税なんかあった日にゃ、アータ、生活もキューキューですよ。ホントに。
税金を払いたくないなんていう前に、払うのであれば、せめてちゃんと使ってほしい、ちゃんと使って地域のためになることをしてくれるのであれば文句は言わない、けど、そもそもこの地域がどんな問題に直面していて、お金をどんな配分で各課題に割り当てて、進捗はどうなっていて、だれが監視しているのか、などなど、恥ずかしながら知りもしないってのが実情。
ようは収入は毎年??、あるいは減りさえするかも。そんな中で定期的に吸い取られる地方税を何に使うのかということに大いなる問題意識を持たざるを得ないよね、皆さん仕事で取引先との関係でお金については大いに気にされますよね。
プロジェクトの収支が赤字にならないように上司に言われ部下に注意して細心で取り組みます。同じことですね、こう言ってよいのか否か、お役所からしたら税金を支払っている私たち市民なり町民、村民なり、といった住民はお客さんです。
私たちはこれまで、お金渡すからあとはやってください、特に監視というかチェックもしませんので、というスタンスでした、
が、これからはできるだけ効果をあげるような使い方をしてほしいよね、ちゃんとチェックするよ!という考えが主流になるでしょう。となると、
じゃぁ国政は毎日テレビでもネットでも目立つところで報じられていて嫌でも知ることができますが、かたや自分の地域の行政、立法、あるいは司法(!!)について知る方法、そのメソッドを意外にもご存じじゃない、なんてことが、あるのではないでしょうか。
多くの自治体では駅に無料でとれるような地域新聞が置いてあり、わざわざ役所に行かずとも日々の忙しい生活の中でも今地域で何が起こっているかを知ることはできます。
そう、駅でR25やホットペッパー、メトロミンなどのフリーペーパーを時間潰し用に取得するのであれば、ついでに地域新聞も取って魅魔性。
えーーー、嫌だよそんなの、馬鹿馬鹿しいし、阿呆阿呆しいじゃん。
そうでしょうか?

ちなみに市川市のホームページにパブリックコメントの募集と寄せられた意見の数とその意見内容が提示されているので見てみました。
パブリックコメントというのは地域の問題に対して、間接民主制を敷いているわが国ではありますが、住民の声=意見を直接役所に届ける仕組みです。
驚くほど少ないので、ご提示します。 
出所は市川市のホームページです。

とは言え、やはり皆さん、日々忙しい。
そもそも友と会う時間、家族に電話する時間さえ慢性的に欠如している、そんな状態。その中で地域のことに関心持てと言われてもねぇ。ということだと思います。

そう、忙しいのは罪悪です。

田中小実昌さんの小説『自動巻時計の一日』に出てくる高木さんも言っていますよ。

「いそがしいってことは、きみ、罪悪だよ」

「いそがしいと、人に親切にしてやることもできない」

2010年9月11日、記。
マッスルドッキング・フェスティバル〜マスドヶ丘、登場 - Mussel Show #19 で配布された書面に掲載された文書)

※今後、[sanbun]に“散文”を書くことがあるかもしれません。アシカ・ラ・ズー。